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声に身振り手振りを合わせて、 五感に訴えれば 「英語がわかるようになった!」

公開日:2026年1月20日コラム

声に身振り手振りを合わせて、五感に訴えれば「英語がわかるようになった!」

青山学院大学名誉教授 アレン 玉井 光江 先生

英語の学び始めは、たくさんの英語を聴いたり、真似をして声に出したりすることが大切だと言われていますが、なぜなのでしょうか。子どもの成長段階にあった英語学習について、幼児・児童の英語教育を専門とされているアレン 玉井 光江先生にお話をうかがいました。


英語をまず「音」として聴くことの重要性

第二言語教育の専門家でもあるアレン先生には、アメリカ留学で、こんなエピソードがあったそうです。「日本の英文学科から編入したアメリカの大学で、ゼミの科目はミドルイングリッシュ。つまり西暦1100~1500年ごろの英語です。アメリカ人が日本に来て『源氏物語』を学ぶようなものでした。そんな中、近代英語のシェイクスピア作品にはレコードなどの音源もあったため、内容を十分に理解できないなりに、音から作品のイメージを膨らませ、楽しみながら学習しました」アレン先生の体験にもあるように、英語を習得するには英語をまず音として聴くことが重要なのではないでしょうか。


心に残る言葉が言語を育ててくれる

人の五感の中で、「聴覚」は母親のお腹の中にいるときから発達しはじめます。アレン先生は人として外界とのつながりや、言語の習得においても、聴覚は重要と言います。

「心に残る言葉が、言語力を育ててくれます。感情が動いているときに入ってくる言葉が記憶に残ると言われているのです」

AI(人工知能)が急速に発達する中、文部科学省は「主体的・対話的で深い学び」を推進しています。

「40年以上にわたり子どもたちに英語を教えてきました。幼稚園での指導体験から、英語を楽しく学べる『ジョイント・ストーリーテリング』という指導法を作り、実践しています。物語(ダイアログ)にアメリカ手話(ASL)を合わせて五感に訴える英語指導法です。子どもたちの反応が通常の授業と比べて全然ちがうんです。例えば『三匹の子豚』のやり取りを、子どもたちは喜んでやります」

"Little pigs, little pigs, let me come in."
"Not by the hair on my chinny-chin-chin!"
"Then I'll huff, and I'll puff, and I'll blow your house in!"

リズミカルで抑揚の効いたダイアログで子どもたちを引きつけます。「劇でもなく、Aさんがオオカミ役、Bさんが何々役とかでもなく、みんなで一緒にやりとりできるものを作り上げたのです。子どもたちは楽しそうに身振り手振りで話します。授業を見に来た親もうれしそうで、何より自分が面白いと思いました」


実際の教室では、『桃太郎』など登場人物や事物などのカットアウト(切り抜き)を使って行います。

子どもたちの感想は、「ジェスチャーがあるから楽しかった」「最初はできなかったけど、できるようになってうれしかった」「みんなの前でやってすごく印象に残っている」「これを使って英語がわかるようになった」などなど。中には「知っている桃太郎より、英語の桃太郎の方がイキイキしている」と答えた子もいたとのことです。

言語の学習は本来、人生を豊かにするためにある

日本で英語を実践的に使う場面やケースは限られています。そんな現状に対してアレン先生は「学び続けること自体を楽しいと思って、自分で使う場面を作ることが大切」だと言います。「ただ、導いてくれる大人がいないと、小さな子どもには難しいかもしれません。英語教室もその意味で活用できると思います。これからの社会は英語と無縁で生きていくことは難しいという認識を親自身が高めていくだけでも、子どもたちにいい影響を与えると思います。

また、英語を学ぶうえで、『時間がかかる』『苦労する』『不愉快な思いをすることもある』というのも忘れてはならないでしょう。私自身、アメリカに行ったばかりのとき、バスの運転手に言われた" Where to?"がわからず、ショックでした。後で"Where are you goingto?"の省略形だとわかりましたが、そのときは情けない思いを味わいました。そういう経験を経て、英語は使えるようになるものだと覚悟できたら、英語の習得はより進むのではないでしょうか。

言語を学習する本来の意義は、『その人をどれだけ豊かにするか』です」

非認知能力を高めると子どもたちの世界が変わる

日本の外国語学習の現状からみると、まだまだ多くの日本人が英語に抱く感情は「できない/話せない」というネガティブな類ではないでしょうか。アレン先生は「これからの子どもたちにとって、英語はその後の人生を左右するカギになるかもしれません。ところが、学校の授業で英語嫌いになってしまうという声が少なくないのです。できない、やっても無理。その結果、英語自体が嫌いになっていく」と言います。

言語を学ぶということが、子どもたちの将来にどのような影響を与えていくのでしょうか。

「やる気や粘り強さ、曖昧さに耐える力、協調性や共感する力といった非認知能力が言語習得にすごく大切で、数値に表れる認知能力(学力テストなど)にも影響すると言われています。外国語を学ぶことは、分からないことに耐えて学び、感情をコントロールしながら、違う言葉で人と共感をもってつながろうとすること。すなわち言語を学ぶことで、非認知能力が育つのです。話せる言語が広がることによって、子どもたちの世界が変わると思います。教える側も、このような物の見方になっていかないといけません。教科書に沿ってAIで個別学習をしていけばいいという流れになってしまうのではと危惧するところです」

アレン先生から読者へ向けたメッセージ

「同じように外国語として英語を学んでいる国と比較すると、日本の英語学習に対する取り組みは遅れています。例えば韓国では『外需産業を育てるためには、英語が不可欠である』という考えが30年前ごろからありました。台湾でも授業を受ける子どもたちから、英語を本気で身につけたいという気迫が伝わってきます。

日本のお父さんお母さんも、英語の重要性に気づいていると思います。言語を習得するということは母語と同じように、その人を生かしていく道になります。短期で成果を得ることに固執せず、『言葉を育てていく』という覚悟を持って、親も一緒に英語を学ぶことをお勧めします。どれだけ大変か、同時にどれだけ楽しいかがわかると思います」


アレン 玉井 光江(あれん・たまい・みつえ)
青山学院大学 名誉教授 教育学博士。一般社団法人ことばとこころの研究所 理事。第二言語や第一言語の習得理論を土台に、幼稚園生や小学生に効果的に英語を教える方法を研究。小学校英語教科書『NEW HORIZON Elementary』(東京書籍)編集代表。2024年には一般社団法人ことばとこころの研究所「I*KOTOBA」を設立し、理事に就任。英語教師向けに知識や技術を磨くことを目的としたセミナーを開催するなど、世界基準の外国語教育を実践するための活動に尽力し続けている。

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