卒業生の活躍/渡邊 礼華さん
いつか日本でフォルテピアノを使った演奏会をしてみたい
徳島県 卒業生 渡邊 礼華さん
渡邊 礼華さん
私は小学校4年生からヤマハ英語教室に通いました。とにかく英語をたくさん聞いて話すところがヤマハの一番の特徴だと思いますが、担当していただいた猪子先生のお人柄もあり、すごくリラックスした雰囲気でレッスンできたことがよかったです。英語に対しての不安や、むずかしいという先入観を持たずに楽しめました。
一方でヤマハ音楽教室にも通い、ピアノやエレクトーン、ドラムを習っていました。1年を通して人前で演奏する機会がたくさんあり、毎回のステージがとても楽しかったので、将来はプロの演奏家になりたいなと自然と思うようになりました。それから留学を考えるようになり、英語をもっと磨くためにイギリスの大学を思い描いていました。
ベルリンのBechstein Centrumにてソロリサイタルを開催。
ところが留学のための情報収集を始めたとき、たまたま訪れたコンサートで素敵だなと思ったピアニストたちがドイツ人だったり、ドイツで勉強された方だったり、ドイツの音楽大学の教授だったり、かわいいなと思った小物がドイツ製だったりと、とにかくドイツに関するものがたくさん目に入るようになりました。「これは、もしかしたらドイツに呼ばれているのかもしれない」と思うようになり、留学先をドイツに決めました。
当時の私はドイツ語のレベルが不十分でしたが、ドイツの大学へはまず英語で希望する先生と連絡をとることができたので、その点でも英語は私の選択肢を広げてくれたなと感じています。入学して最初の1か月くらいは大学でのピアノのレッスンを英語でお願いすることもありました。特にベルリンは、さまざまな国から来た人が集まっているので、英語を話せるドイツ人がたくさんいて助かりました。
フォルテピアノの教授LucasBlondeelさん(中央)とバス・バリトン歌手の内山建人さん(右)とともに。
ピアノの教授のGottlieb Wallischさん(中央)とその門下生。
今はベルリンに住んで4年になり、大学院に通いながら演奏活動に励んでいます。2023年の3月にはドイツにある映画音楽のプロオーケストラと一緒にコンサートツアーを行う機会があったのですが、指揮者が英語を話す方で、リハーサルも演奏にあたっての指示もすべて英語で行われました。
最初は、久しぶりの英語に耳も頭も驚いていましたが、すぐに慣れました。"聞く"ことを重視したヤマハ英語教室での経験が活かされているなと感じた瞬間でした。英語に触れる機会をできるだけ減らさないようにするため、自宅で映画を観るときは音声を英語で、字幕をドイツ語で設定したり、文献を読む時はドイツ語だけでなく英語で書かれた物も読んだりしています。
大学院を卒業したら、ドイツの少し田舎のほうや、フランス、イタリアなどヨーロッパをめぐって、その土地のおいしいご飯を食べてみたいなと思っています。そしてアメリカにも行ってみたいです。また、フォルテピアノという昔ながらのピアノも大学で勉強しているので、いつか日本でフォルテピアノを使った演奏会を開くことが目標です。